8人で9回

ニューヨークでは、カルロス・ロドンが8回を3安打無四球、8奪三振。ひとりで投げ切って、9回だけ渡した。

ロサンゼルスでは、9回を8人で投げた。一人1回ずつ。2回投げたカイル・ハートだけが、なんとなく欲張りに見えた。

結果は同じ、0。

野球にはいま、「点を取られない方法」について宗派が二つある。火曜はその両方が同じ晩に成功した日だった。順位表に美しさの欄はない。 0は0としか書かない。

先発完投は死んだんじゃなく、合議制に置き換わった。稟議を回してから抑えるほうが、防御率はいい。みんなそれが気に入らない。気に入らないまま、20年経った。

カウンターの端で、常連のおっさんがロサンゼルスの投手を指で数えていた。6人目で片手の指が足りなくなり、自分の手をしばらく恨めしそうに見てから、もう一杯頼んでいた。